南仏の美しい村

こんにちは、LOVETABI編集部です。

 

陽光あふれる紺碧の海と温暖な気候に恵まれた南フランスは、フォトジェニックな絶景の宝庫。

世界中のセレブリティがバカンスを過ごしにくるラグジュアリーなリゾートで有名であると同時に、中世の石造りの街並みを色濃く残し四季折々の美しさを見せる小さな村が点在することでも人気のデスティネーションです。

 

せっかく南仏を旅行するならば、1ヶ所に滞在するのではなく、複数都市に宿泊しながらゆったりと巡っていくのがおすすめ。
今回は南仏女子旅で巡りたい、美しい村・街10選をご紹介します。

 

「アヴィニョン」中世の歴史的街並みが残る古都

南仏

アヴィニョンはフランスの南東部、ローヌ川沿いに位置する都市で、プロヴァンス地方の中心都市。

 

アヴィニョンと聞くと、橋の上で踊ろうと歌う童謡『アヴィニョンの橋の上で』を思い浮かべる人も多いでしょう。
そのモデルは、ローヌ川に架かっているサン・ベネゼ橋と言われています。ただ実際の橋の幅はそれ程なく、輪になって踊るには少々狭め。

南仏

この街は、歴史的な建物が多く残るフランスの中でも、中世の街並みが色濃く残ることで知られています。

14世紀初めから約1世紀にわたってローマ法王領として法王庁が置かれており、世界遺産に登録されている歴史地区では現在も法王庁宮殿や数多くの司教関連建造物群が。

 

夜にライトアップされ、一層荘厳な姿になった世界遺産の街は圧巻。
昼間の落ち着いた歴史情緒溢れる街並みだけでなく、夜の姿もお見逃しなく。

 

「エクス・アン・プロヴァンス」セザンヌが生涯過ごした芸術の都

エクス・アン・プロヴァンス

フランスのブーシュ=デュ=ローヌ県の古都、エクス・アン・プロヴァンス。

歴史的な建物が立ち並ぶ旧市街にはロマンティックな雰囲気が漂い、どこを歩いても絵になるその可愛らしい街並みは、南仏の美しい街・村の中でも高い人気を誇ります。

 

古くから湧き水が豊かだったこの街には、多くの泉や噴水が点在し、その数なんと100以上。

街の中心部の広場にあるプレフォンティーヌの噴水は、エクス・アン・プロヴァンスのシンボルです。

 

エクス・アン・プロヴァンス

画家セザンヌの故郷としても有名なこの街。北にあるレ・ローヴの丘には、セザンヌが晩年を過ごし死の直前まで制作を続けたアトリエが、生前のままに残されています。

街には現代アートのギャラリーも点在しており、アート巡りを楽しむのもおすすめ。

 

街の中心を一直線に約400mほど東西に貫く美しいミラボー通りには、プラタナスの木や 17 世紀の邸宅が立ち並びます。

高級ブランドのお店や、おしゃれなカフェが軒を連ね、どこに入るか迷ってしまうほど。

 

宿泊施設やレストランも多く、快適に滞在しやすい南仏の都市です。

 

「エズ」人気 No.1の鷲ノ巣村

エズ

南仏には、中世に起源を持ち、切り立った崖や岩山の上に作られた通称、「鷲の巣村」と呼ばれる小さな村が散在します。
その中でも一際有名なのが、エズ。南仏旅行のツアーで必ずと言っていいほど立ち寄られる人気の村です。

 

その要因は、「フランスで最も美しい村」の一つに認定されていること、ニースやモナコから公共交通機関を使って日帰りで行けること、そして村からの眺めが絶景であること。

エズ

エズがあるのは、海から垂直に立つ崖の上、標高420メートルの場所。
特に村の頂上にある植物園は、連なったオレンジの屋根の先に紺碧の海が一面に広がる、コート・ダジュールでもっとも壮大なパノラマを見ることができる絶好のビューポイントです。

 

エズには日帰りで訪れる人が多く、昼はどこも観光客で大混雑。ぜひ泊まりで訪れることをおすすめします。

ホテルの数は少なめですが、近隣にはB&Bなどの施設もあるので、宿泊すると決めたら早めに予約しましょう。

夜や早朝の時間帯は、昔の物語に出てきそうな可愛らしいこの村を独り占めするチャンスです。

エズ

石畳の小道には可愛らしいアンティークな看板やドアが飾られ、そこに花や緑が絡まるように彩を添える様はとてもフォトジェニック。

 

1・2時間で1周できてしまうほど小さな村なので、気の赴くままに歩いても、簡単に元いた場所に戻って来ることができます。
ぜひ地図を持たずに歩き回って、中世の世界に迷い込んだような雰囲気を味わってみてはいかがでしょうか。

 

「カーニュ=シュル=メール」ルノワールの描いた風景

南仏

ニースから車で15分のところにあるカーニュ=シュル=メールは、地中海に面する海辺の村。

印象派の巨匠オーギュスト・ルノワールが最後に過ごした家があることで知られています。
彼の愛した、オリーブの林や咲き誇る花で彩られた美しい風景は今も健在。

 

もう一つの見どころは、現在のモナコ王室のもとを作ったグリマルディ家のお城を中心に、中世の街並みが保存された旧市街「オー・ド・カーニュ」地区。

南仏

海とは逆の丘側へ登っていくと現れる石造りの村、路地を彩る鮮やかな花々は圧巻。

 

高台にある鷲の巣村ですが、エズやサン=ポール=ド=ヴァンスに比べると村の規模は大きめで、頂上近くまでバスでいくことができます。しかし車のない時代に作られた道なので、車が1台通るのもスレスレ。両脇に石造りの家々が立ち並ぶ狭い道を、猛スピードで駆け抜けるバスに乗るのはスリル満点!

 

他の村と比べるとあまり観光地化されておらず、今も人々の生活が息づく、生きた街の風景を見られるところも魅力です。

 

「ゴルド」ラベンダー畑と共に訪れたい

ゴルド

フランス南東部、マルセイユ北方のヴォークリューズ県に位置する小さな村、ゴルド。

エズと同じく鷲の巣村で、「フランスの最も美しい村」の一つにも認定。バスの本数もとても少なく車以外ではアクセスしにくい場所ありますが、高い人気を誇っています。

 

標高300メートルの山頂に向かって石造りの家が折り重なるように連なる様子は、まるで天空に浮かぶ都市のよう。

山肌に張り付いた家々が、日の出や日の入りの時間帯にオレンジ色に染まる光景は圧巻です。

この村の景色こそがゴルドの街の人気の大きな要因。村の外からでないと眺められないので、サンセットの時間には中心から1kmほど離れた場所にある展望スポットへ行きましょう。

ゴルド

すぐそばには、ラベンダー畑で有名なセナンク修道院も。

現在も厳しい戒律に従って修道僧が暮らす、生きた修道院です。

祈りの場ですので、お邪魔にならないよう節度を守った態度で訪れましょう。

 

「サン=ポール=ド=ヴァンス」芸術家たちに愛されるおしゃれな鷲の巣村

南仏

南フランスに数ある鷲の巣村の中でも、一際おしゃれなのが「サン=ポール=ド=ヴァンス」。
非常に人気のある村で観光客も多いため、村内に泊まるか、日帰りの場合は朝一番で訪れることをおすすめします。

 

石造りの門を一歩潜ると、そこは中世の世界!大噴水のある広場を中心に石畳の小道が張り巡らされ、村の周りを城壁が囲む、まるで映画にでてきそうな風景が広がります。

城壁の上は歩いて回ることも可能。

南仏

昔から芸術家たちに愛されてきた村であるため、小道の両脇にはセンスの良いショップやアーティストのギャラリーが立ち並びます。
同じく人気の鷲の巣村エズよりもお店の数が豊富で、町中が洗練された雰囲気。

 

サン=ポール=ド=ヴァンスでお土産を買うなら、メインストリートの奥、展望台のすぐそばで一際目立つおしゃれな香水屋「Maison Godet (メゾン・ゴデー)」がおすすめです。
美しい村での滞在の思い出に、この地で育った花と果物を原料に作られた香水をどうぞ。

 

「ニース」ヨーロッパ屈指のビーチリゾート

南仏

空港があり、南仏の玄関口の役割を担うニース。南仏旅行と言ったら、フランス最大のリゾート地であるこの街を思い浮かべる人も多いでしょう。
バカンスを過ごすために世界中から人が集まる、フランス第2の観光都市です。

 

高台にある城跡公園からの眺めは、ニースを象徴する風景。7kmにもわたる海岸に、宝石のように輝く、美しい紺碧の海。

ニース

海辺には高級ホテルが並び、海岸通りの「プロムナード デ ザングレ」はのんびりと日光浴や散策をする人で賑わいます。

 

イタリアの名残が残る旧市街の街並みや数々の美術館、海辺のバケーションにショッピングにグルメとニースには楽しみがいっぱい。

旧市街の中にあるサレヤ広場では、月曜日を除く週6日マルシェが開催されます。

ニース

トラムやバスなどの交通機関も発達しており、他の南仏の様々な街や村へのアクセスも良好。
南仏旅行の拠点にお勧めです。

 

「マルセイユ」フランス最大の港町

南仏

南仏を代表する港町マルセイユ。フランスの中でもパリに次ぐ大都市ですが、見どころはコンパクトにまとまっており観光しやすいところも旅行者に嬉しいポイントです。

日本からの直行便はないものの、大都市で交通の便もよく、また地中海をクルーズする大型豪華客船の寄港地でもあり、観光の拠点の街として滞在するのにもぴったり。

 

ヨーロッパ最古の貿易港である「旧港」に、真っ白な小型舟やヨットが並ぶ様は圧巻。

早朝には朝市が開かれ、午後には石鹸やお茶、ラベンダー製品など雑貨系のお店も登場します。お土産には有名な「マルセイユ石鹸」がお勧めです。

南仏

ノートルダム・ド・ラ・ギャルド・バジリカ聖堂は、マルセイユを代表する観光の一つ。

市内のどこからでもその姿を仰ぎ見ることができる、街のシンボル的存在。

 

観光に疲れたら、地中海で採れた魚介をふんだんに使用した名物料理のブイヤベースを召し上がれ!

 

 

「マントン」パステルカラーの地中海リゾート

南仏

コートダジュールの最も東にあり、イタリアとの国境に接する町マントン。イタリアからの影響を受け、街の雰囲気も陽気で活気があります。

 

コーラルピンクや黄色の建物に、真っ青な空と海。そしてお土産屋さんやレストランなど、至る所に特産物のレモンが。
街中がパステルカラーで彩られたとても可愛らしい街は、歩いているだけで心が踊ります。

南仏

地中海特有の温暖な気候のお陰で食材の宝庫であり、美味しい魚やレモンを使った地中海料理はもちろん、イタリア料理も食べ逃すことはできません。しめのデザートにはレモンパイを。

 

迷路のように入り組んだ旧市街は坂と階段ばかりのため、歩きやすい靴で出かけましょう。

 

「ムスティエ・サント・マリー」星が見守る陶器の村

ムスティエ・サント・マリー

壮大なウェルドン峡谷とエメラルド色に輝くサント・クロワ湖の近くにある、ムスティエ・サント・マリーも、フランスの最も美しい村に認定されたひとつ。

その名から分かるように、ムスティエ焼きの発祥地です。

 

ヴェルドン自然公園の中に位置し、二つの崖に挟まれるように形成された小さな村で、今回の記事で取り上げた村の中でも抜群のアクセスのしにくさ。

ムスティエ・サント・マリー

レンガの橋をわたって崖の間から村の姿が現れると、頭上にペンダントのように吊るされた陶器の大きな星が見えてきます。

これは村に伝わる伝説によるもの。

この村で生まれた騎士が、十字軍に参加した際にダミエッタでサラセン人の捕虜に。

故郷へ帰れたら星を吊すと神に誓いをたて、その後無事解放され、誓いを守り星を吊るしたのだそう。

 

このエピソードや、秘密の隠れ里のような立地などから、まるでおとぎ話の中の村に入り込んだようなロマンティックな雰囲気が味わえます。

 

近くには、ラベンダーで有名なヴァレンソール高原も。
渓谷やラベンダー畑の自然と一緒に、この御伽の世界を楽しんで!

 

暮らすように滞在し南仏女子旅を楽しもう

エズ

どの村、街も歴史に裏打ちされた独特の情緒のただよう、魅力たっぷりの場所ばかり。

 

小さな村は特に日帰りで訪れる人が多いですが、人気があるため昼間は観光客で溢れています。
足早に数時間巡って観光客向けの姿を見るだけでは、その村本来の空気を味わうことはできません。

 

お気に入りの村を見つけたら、ぜひ日数をとって暮らすように滞在し、昔の映画や物語に出てきそうな雰囲気にどっぷりと浸って過ごすことをおすすめします!

 

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