羽黒山

Mugi

Mugi

主なテーマ:美容旅、リトリート、ウェルネスステイ、フォトジェニック、ホテルスパ

2日目昼食 ランチは心と体にしみいる「知憩軒」の農家ご飯

知憩軒

ランチは全国から人が訪れる、農家民宿レストラン「知憩軒」へ。

古民家の引き戸をカラカラと開けて入ると、店内には2匹の保護猫が寛いでいます。

知憩軒

こちらではぜひ、店主の長南光(ちょうなんみつ)さんのお話を伺いながら昼食を頂きましょう。

一汁三菜に、保存食。特別な凝ったことはせず、ご自身が小さな頃から食べている農家の料理をそのまま出しているのだそう。

 

特別ではないというその素朴な料理は、見た瞬間に「そう!こういうのが食べたかった!」と体が喜ぶのがわかります。

知憩軒

食材は自身の畑で採れたものをメインに、身欠きニシンなどの昔ながらの方法で作った保存食も使用。

生の海鮮や、豪勢な肉料理は出てきません。山間部でも海辺でもないこの辺りで、昔から食べられている献立です。

 

その季節にある物で工夫しながら、仕込みには人の2倍時間をかけ、丁寧に実直に作られています。

知憩軒

お話を伺っていると胸に湧き上がってくるのは、自分という存在が、太陽が昇り日が落ちて、春夏秋冬四季が巡る、そういった自然の営みの中で生かされているものであるという実感。

そして生きるために工夫を凝らしてきた先人達への敬意。

そんな気持ちを噛み締めながら、大切に頂きます。

知憩軒

…しかし一口食べるごとにそんな気持ちはどこへやら、美味しさにつられ子どものように無心で食べて、気がついたらご馳走様!

 

「頂きます」と「ご馳走様」の言葉が自然に口をついて出てくる、お腹と心が温かいもので満たされる農家ご飯です。

知憩軒

とても人気のお店で完全予約制なので、予定が決まったら早めに予約をしておきましょう。

 

知憩軒
住所:山形県鶴岡市西荒屋字宮の根91
電話:0235-57-2130
営業時間
農家レストラン 11:30~14:00(L.O13:30)
宿泊チェックイン 15:00~ チェックアウト 10:00
定休日:火・水曜、12月~2月
※庄内空港からの所要時間は車で約37分

2日目午後 祈りの寺「海向寺」を参拝

海向寺

鶴岡から酒田へ移動し、真言宗智山派の寺院「海向寺」へ向かいます。

 

海向寺は全国で唯一、即身仏(ミイラ仏)が2体安置されたお寺。日本国内に十数体現存するといわれる即身仏のうち、庄内の5つの寺院に6体が安置されているのです。

 

即身仏とは、飢饉や病に苦しむ人々を救済するために、何年もかけた厳しい修行の後に、自ら土中に入って仏となること。

自ら仏となるという壮絶な覚悟に心を打たれ、いったいなぜそういった境地に至ったのか、思いを馳せずにはいられません。

海向寺

堂内で即身仏に向かい合いながら、暗い土の中でただ一人、自分の内を、ひいては宇宙の理を見つめる姿に、つかの間自分の身を重ねてみます。

 

自分のうちにある真摯な思いを見つめ、祈り続けることの尊さを感じることができる、祈りのお寺。

なお、即身堂内は写真撮影禁止です。

 

海向寺
住所:山形県酒田市日吉町2-7-12
TEL:0234-22-4264
営業時間:9:00〜17:00(11月〜3月は9:00〜16:00)
定休:火曜日、1月1日〜3日
※庄内空港からの所要時間は車で約20分

2日目午後 池そのものが御神体!エメラルド色に輝く「丸池様」

丸池様

庄内地方を秋田方面に北上し、遊佐町へ入り、鳥海山の麓に位置する「丸池様」に到着。

 

エメラルドグリーンの水をたたえた幻想的な姿から、畏敬の念を込めて「丸池様」と呼ばれ、ほとりにある丸池神社の御神体として崇められてきました。

 

直径20メートル、水深3.5メートルの湧き水だけで満たされた池で、周りには原生林が広がっています。

フォトスポットとしても人気の場所ですが、神聖な場所なので、池に入ったり柵を越えて近づいたりするのは厳禁です。

 

薄暗い森の中に、サッと光が差してきたときの神秘的な光景は、言葉を失うほどの美しさ。

丸池様

近くには、湧水を源にした牛渡川が流れており、秋には鮭が遡上する光景もみることができるのだそう。

そっと手を浸してみると、真夏だというのに驚くほど冷い。

丸池様丸池様

その澄んだ水の流れに合わせて、水中でゆらゆらゆれる美しい藻や、あたりを飛び回るたくさんのトンボを眺めながら、しばし散策を。

 

丸池様
住所:山形県飽海郡遊佐町直世荒川57
※庄内空港からの所要時間は車で約50分

2日目午後 秋田県へ足をのばし「元滝伏流水」を散策

元滝伏流水

そろそろ帰りの飛行機の時間が気になる頃ですが、せっかく県境まできたので秋田へも足を伸ばしましょう。

 

もし庄内空港から1日4便出ている帰りの飛行機の時間に間に合わない場合は、電車を利用し新潟駅から新幹線で帰ることにすると、もう少しこの旅を楽しむことができますよ。

 

 秋田県にかほ市にある「元滝伏流水」は、鳥海山の溶岩の末端崖から流れ落ちている湧き水の滝です。

 

駐車場から山道に入り、水音や風が梢を揺らす音に耳を澄ませながら、渓流沿いを約10分程ハイキング。

さほど遠くはないですが、山道なので歩きやすい靴を履いていきましょう。

元滝伏流水元滝伏流水

茹だるような夏の熱気も頭上高くまでそびえる木々によって遮られ、暑さをあまり感じず散策できます。

息が少し上がっても、吸い込むのは清涼感のある美味しい空気。歩くたびに、体の内から清らかになっていくような気さえしてくるほど。

元滝伏流水

水面に揺れる木漏れ日の美しさに見とれながら歩を進め、やがて現れた坂を降ると、急にあたりがひんやりとした空気につつまれます。

その先に、幽玄の雰囲気をたたえた「元滝伏流水」が。

元滝伏流水

苔むした岩肌の緑と、岩に当たって流れ落ちる水の飛沫の白さのコントラストが、絵画のように美しく。

時を忘れてただただじっと眺めてしまう、幻想的な風景です。

 

まだ日々の疲れが心身に残っていた旅の初めとは別人のように、まっさらな心で緑と水の織りなす自然のきらめきを楽しんでいる自分に気づくはず。

 

元滝伏流水
住所:秋田県にかほ市象潟町関元滝
※庄内空港からの所要時間は車で約50分

庄内地方で魂を再生する癒しの週末旅を

庄内旅行

美しい自然に抱かれた庄内の旅はこれにて終了です。

新幹線を使用して帰る場合は、海岸線沿いに走るJR羽越本線に乗り新潟駅へ。

 

わずか1時間で東京に到着できる庄内空港発の飛行機に比べると、少し時間はかかりますが、電車での帰路は日本海に沈んでいく夕日が旅の最後に祝福を投げかけてくれます。

 

心身に澱のように溜まっていたものがいつの間にか消え、生まれ変わったような気持ちで日常に戻ってくることができる庄内地方の週末旅。

忙しい日々の生活に疲れたら、圧倒的な自然の中で自分自身を見つめ直す、魂の再生の旅をしてみませんか。

 

 

取材協力:庄内空港利用振興協議会

※庄内空港利用振興協議会は、県や庄内地域の市町を中心に構成され、庄内空港の利便性と利用者拡大に向けた活動をしています

※庄内観光の際はこちらもご参考に!→ 庄内観光コンベンション協会「やまがた庄内観光サイト」、日本海きらきら羽越観光圏「DISCOVER UETSU




RELATED COLUMN

RELATED SPOT