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レストラン「ヌーヴェル・エポック」で京都の美食を尽くしたディナーを
さて夜になり、この旅で非常に楽しみにしていた一大イベント、「ヌーヴェル・エポック」でのディナーの時間がやってきました。
美食のオークラで頂くフレンチディナー、いやが上にも期待が高まります。
ここで頂けるのは、日本のフランス料理の父とも称され、オークラフレンチの基礎を築いた故小野正吉の系譜を引く美食と、京都の食文化を融合させた新時代を感じさせる、京都ならではのフランス料理。
コースの始まる前にまず出されたのが、古代米を用いたチップスとディップです。
少し素朴さを感じさせるメニューに顔がほころび、リラックスして愉しもうと一口食べた瞬間、思わず「美味しいです!」と口をついて出ました。
古代米の素材の甘みと香ばしさ。シンプルながらとても食欲をそそるのです。
他のゲストの方が声を弾ませて、給仕の方に感想を伝えている声も聴こえてきましたよ!
おまけの一品でここまで感動するとは…。と、これから始まるフルコースへの期待に胸を膨らませているところに出されたのがアミューズ。
器の上に広がる小さな世界の美しさに、今度はため息が…!
枯山水でしょうか?波のような模様の描かれた器にのったアミューズは、まるで日本庭園の岩のよう。
ラウンジでも思いましたが、このホテルは本当に器も素敵なのです。
さぁ、ではオークラの誇る美食の世界を、目と舌、五感をフルに使って堪能していきましょう!
旬の魚といくらのマリネ
魚に添えられた赤い野菜は、紅くるりという赤い大根。
透き通るような魚のマリネに、柚子の香りのソースやいくらの粒が散りばめられて、絵画のパレットのようです。
口の中に爽やかな美味しい風味が広がり、次の料理への準備は万全。
雲丹をのせた堀川ごぼうのフラン
今回のコースで一番感動したのが、この雲丹をのせた堀川ごぼうのフラン。
目の前であのオークラ伝統のコンソメスープが注がれます。
ふわっと広がるごぼうの香り、それに誘われるように口の中で雲丹とフランとコンソメとがとろけあって、至福の一品!
北海道産ホタテのクルート焼き
香ばしい衣のついた、プリプリっと弾むようなホタテに、ふんわりと泡立った生ハム風味の豆乳ソースがかけられて、口の中で様々な触感が愉しめる一品。
下に敷かれた九条ネギのオイルがスパイシーなアクセントになり、とても美味しいです。
七谷鴨のロースト エピスと山椒の香り
メインの肉料理は七谷鴨のロースト。
目の前でお酒に火をつけ、風味を添えてくれます。
すでにかなり満腹になっていたはずなのですが、少し香ばしいようなオレンジの香りが漂った瞬間に食欲がそそられ、いそいそとナイフを手に。
添えられた黒ニンニクのピューレをつけると、また味ががらりと変わり、一皿で様々な味の世界を愉しめます。
気が付くとソースの一滴も残さず、きれいに完食していました。
フロマージュ
フロマージュは2種類。自家製の上品な甘さのジャムを添えて頂きます。
デザート
デザートは、まずは「シャンパン・ロゼのエスプーマとフレッシュベリー」。爽やかで、舌に載せた瞬間に消える繊細な美味しさを堪能します。
その後は「徳島産”鳴門金時”のクリームとハーブソルトのサブレブルトン」。
鳴門金時の濃厚なクリームと、ほくほくとした甘みをじっと味わいながら、終わりゆくディナーを惜しみ。
そしてプチフールで今宵の夢のひと時を締めくくり。
テーブルに運ばれてきたお皿の中の美しい世界にじっと見入り、一口食べてはほっとため息をつき、目をつぶって余韻を味わう。満ち足りて目をあけると、窓の暗闇の向こうには美しい日本庭園が広がっている。
美食を味わいつくした2時間は、滞在のメインイベントとなる至福の時間でした。
我こそはという厳しい舌をもつ美食家の方にぜひとも来ていただきたい、自信をもってお勧めすることのできるディナーです。
フレンチトーストも選べる!『ホテルオークラ京都 岡崎別邸』の至福の朝食
翌朝、朝食も同じく「ヌーヴェル・エポック」で頂きました。
夜とは違い、窓の外にはっきりと日本庭園を眺めることができます。
美食の宝庫として知られる京都 “美山” の食材がふんだんに使用された朝食は、「アメリカン・ブレックファスト」と「きょうと・ブレックファスト」の2種類。
きょうと・ブレックファストでは、卵料理が「エッグベネディクト」と「フレンチトースト」から選べます。
オークラの朝食といったら、フレンチトーストは欠かせませんね!ということで私は「きょうと・ブレックファスト」をオーダー。
まず運ばれてきたのは、ザックリのせるのではなく一つ一つ吟味し丁寧に盛り付けている姿が浮かぶ、美しいサラダ。そしてオレンジ本来の味がしっかり味わえる濃厚でフレッシュなオレンジジュース。
添えられた京人参はほのかな甘みがあって、何もつけずそれだけでも美味しく頂けました。
フレンチトーストはボリューム満点で、びっくりするぐらい厚みがあります。
亀岡天然はちみつをたっぷりとかけて頂きました。
フレッシュな美味しさが目覚めの体に染み渡る、至福の朝食。幸せな旅の1日の始まりに、ぜひどうぞ!
『ホテルオークラ京都 岡崎別邸』で上質な大人の休日を!
シンプルな美しさの中で過ごす幸福感。ここで過ごした3日間は、他のホテルではなかなか味わえない、そんな気持ちで満たされた至福のステイでした。
目に見えるもの見えないもの、細部にまでこだわり、無意識のうちに五感に入り込むような上質さに包まれたホテル。
華美であからさまな高級感を主張せず、押しつけがましさのない、なぜだかわからないけれども心に響いてくる心地よさは、このホテルの接客にも通じるものがあるのでしょう。
ここでの滞在でゆるゆると解けた心に、京都の新時代の美意識で生み出されたアートがスッと入りこみ心を躍らせてくれる。そしてその心持ちのまま、“侘び・寂び” の東山文化の息づく彼の地を歩き、そのそぎ落とされた美しさに没頭するのです。
なんて贅沢な時間だろう、と滞在中何度ため息をついたことでしょう。
ゆったりと心身を休めつつ、新たな京都を発見させてくれる。京都に新たに誕生した大人のための隠れ家ホテルで、そんな唯一無二の時間を味わってみませんか?
住所:京都市左京区岡崎天王町26番6
TEL:075-771-5777
取材協力:ホテルオークラ京都 岡崎別邸
Mugi@Kyoto