こんにちは、Mugiです。
1月にオープンしたばかりの、ホテルオークラが手掛ける初のスモールラグジュアリーホテル、『ホテルオークラ京都 岡崎別邸』に宿泊してきました。
フォトジェニックな観光地からほど近い便利な立地にありつつも、喧騒から離れ静かに佇む大人の隠れ家で、オークラの誇る美食の数々に舌鼓を打つ至福の3日間。
“侘び・寂び” の文化を元にしたシンプルで洗練された空間で心を解きほぐされ、新時代の京の美意識に囲まれ無意識のうちに五感を刺激される、贅沢な休日を過ごしてきたのでご紹介します。
目次
京都の伝統と現代の文化が交錯するフォトジェニックな岡崎エリア
京都の数ある観光スポットのなかでも、有名な神社仏閣が密集している洛東。銀閣寺に南禅寺、哲学の小道やフォトジェニックなスポットとして知られる蹴上インクラインなど、人気の観光スポットをあげれば枚挙にいとまがありません。
この地域の特徴は、 “侘び・寂び” の東山文化。
人気の観光地という言葉の響きからは想像できない、落ち着いた佇まいを見せるエリアで、古くから国内外の政財界要人の別荘地として愛されてきました。
なかでも岡崎エリアは、近年人気の京都市京セラ美術館などの文化施設が集まる、文化・芸術の街。辺り一帯には素敵なカフェも立ち並びます。
この伝統と現代の京文化の交錯する岡崎エリアに、ホテルオークラが手掛ける初のスモールラグジュアリーホテル、『ホテルオークラ京都 岡崎別邸』が開業しました!
オークラ初のスモールラグジュアリーホテル『ホテルオークラ京都 岡崎別邸』
丸太町駅からバスで10分、バス停が目の前のアクセス至便の地に、『ホテルオークラ京都 岡崎別邸』は位置します。
京都駅からもバスで35分程。平安神宮や南禅寺、蹴上インクラインといった観光地も徒歩圏内の好立地で、縁結びのうさぎ神社、こと「岡崎神社」までは徒歩数十秒!
「真宗大谷派岡崎別院」の隣に静かに佇むこのスモールラグジュアリーホテルは、一見するとまるでどこかの別荘のようです。
宿泊できるのは12歳以上からの、大人の隠れ家。
水の流れる回廊を、壁に揺らめく水面の反射に見とれながら辿るうちに、通りの喧騒は次第に遠のいていきます。
扉を開いた先には、淡い陽光に包まれるロビーが広がっていました。
とても丁寧で、でもかしこまり過ぎず控えめな心地よい接客に迎えられ、ほっと一息つきながらチェックイン。
どことなく縁側を思わせるラウンジに座り、ウェルカムドリンクを頂きます。
祇園辻利のかぶせ茶に、添えられたクッキーはオークラのシンボルマークの銀杏の形。
京都のスモールラグジュアリーホテルときくと敷居が高く感じ、少し緊張してしまいますが、ここにはとても温かな雰囲気が漂っています。
仕切りのいっさいない、なだらかに連なったシンプルなフロアは、どこからもお庭が眺められてとても開放的。
あたり一帯がなんともいえず優しい光に包まれているのですが、実はエレベーターホールへ向かう壁が西陣織でできているのです。
このホテルのコンセプトは、「新時代の京の美意識」。
京都の伝統工芸を担う後継者6人によるプロジェクトユニット「GO ON(ゴオン)」とコラボレーションしており、現代的な京の美や手仕事を、館内の随所で楽しむことができるようになっています。
四季折々の景色を堪能できる『ホテルオークラ京都 岡崎別邸』のガーデンルーム
『ホテルオークラ京都 岡崎別邸』のスイートルーム8室を含む全60室は、東山に佇む山荘をテーマに設えられています。
私が泊ったのは、四季折々の景色を堪能できるガーデンルーム。
落ち着いた色合いのシンプルで気品ある客室は、入った瞬間に、そして目で見て肌に触れる度に、 ”これは上質なものだ…!” と感じるものに包まれていました。
寛ぎの客室
ガーデンルームは北向きの眺望のよいお部屋。
ベッドの上では、ウェルカムカードと共に折り紙がお出迎えしてくれます。
ガーデンルームは、お部屋によって日本庭園や窓辺の植栽など異なる景色が見られるようで、私の部屋からは金戒光明寺の山門が見えました!
40㎡のゆったりとした客室に備えられた大画面のTVは、YoutubeやNetflix等にも対応。
画面の角度が変えられるようになっていて、広い部屋のどこにいても快適に見られるようになっているんですよ。
思わずベッドに寝ころんでみてしまいました。体に伝わってくるシモンズ製のベッドの寝心地と上質なシーツの肌触りに、心が躍ります。
お部屋に置かれていたお茶類は、とても種類が豊富。まずは、チェックイン時に飲んでその美味しさにひそかに感動した「かぶせ茶」。
ネスプレッソのカプセルと、ディルマのティーバッグがたっぷりと。
それに加えて、冷蔵庫のミニバーに入った飲み物まで無料です!
ビールや酎ハイ等のアルコール類もありました。
早速説明書きの通りにかぶせ茶を淹れて一休み。お茶の爽やかな香りが立ち上ってきます。
窓際に備えられたソファーは座り心地が絶妙で、一度座ってしまうとなかなか立ち上がる気になれません。
お部屋に華美な装飾はないですが、一つ一つのものが、五感に感じるか感じないかの無意識の部分に訴えかけてくるような上質さ。
なぜだかわからないけれどホッと感嘆のため息をついてしまう、そんな居心地の良さがあります。
ここにいると、ゆるゆると心がほどけていくような感覚に。
実はこの部屋の美しさと心地良さを支える秘密があるのです。それが京都の伝統工芸をもとに新時代の美意識で生み出されたアート。
部屋で味わう京都の伝統とアート
「新時代の京の美意識」をコンセプトとした『ホテルオークラ京都 岡崎別邸』には、客室にも先進的な工芸があちこちに散りばめられています。
ルームナンバーが記された印象的な照明は、日本で一番古い歴史をもつ手作り茶筒の老舗「開花堂」が制作したもの。
テレビ側の壁には、銘木「北山杉」の丸太を柱に使用して床の間に見立てた違い棚。
このウォルナットの木目の美しさ…!見ているだけで贅沢な気分になってきます。
ヘッドボードはなんと西陣織。触っても大丈夫ですよ!
普段はかしこまって眺めてしまう京都の伝統の技に包まれ、五感で感じることのできるお部屋なのです。
とても印象的だったのが、夜の時間。カーテンを閉め照明を付け、ベッドにもたれかかった時に、視界が何とも言えないふんわりとした灯りに包まれました。
まるで絹の繭に包まれているような、優しい空間。
これは間接照明の技によるものなのか、それとも西陣織に反射しているのか、温かみのある質感の壁や天井によるものなのか…。専門家ではない私にはわかりませんが、思わずまじまじと壁や照明を見つめてしまったホテルは初めてです。
ベッド上の灯りに照らされた西陣織が、柔らかく光を放つ様も美しく。
窓からの夜景が素敵なホテルは多々ありましたが、夜、窓を閉めても感動できるホテルというのはこれまで覚えがありません。
絹の繭に包まれているような上質空間で、なんて素敵なところに泊まりに来たのだろう、と幸せな気分で眠りにつくことができました。